「いま辞めるべきか、もう少し続けるべきか」。転職を考えるとき、時期の判断は難しいものです。掲載事例424件を公務員として働いた年数ごとに集計すると、はっきりした傾向が出ました。
公務員は何年目で転職している?
転職した時点での公務員歴は、平均11.4年でした。転職時の平均年齢は33.6歳です。
年数ごとに分けると、次のようになります。
| 公務員歴 | 件数 | 年収の変化(平均) | 書類通過率 | 転職満足度 |
|---|---|---|---|---|
| 3年以下 | 39件 | 23万円 | 39.2% | 3.5 |
| 4〜7年 | 108件 | 39万円 | 43.2% | 3.8 |
| 8〜12年 | 121件 | 47万円 | 41.3% | 3.9 |
| 13〜19年 | 91件 | 16万円 | 38.5% | 3.7 |
| 20年以上 | 65件 | -39万円 | 30.0% | 3.3 |
年収も満足度も、8〜12年の層が最も高くなっています。そこを境に、どちらも下がっていきます。
なぜ8〜12年が山になるのか
この層は年齢でいうと30代前半にあたります。公務員として一通りの実務を経験し終えているが、まだ民間側が「育てられる」と判断できる年齢という位置です。
掲載事例を読むと、この層は担当した制度や分野を具体的に語れる点で共通しています。評価された経験の記事で見たとおり、民間が評価するのは「制度を根拠から説明できること」「行政側の手続きを知っていること」です。これらは数年では身につかず、逆に20年もあれば管理職側に回って現場から離れます。
8〜12年は、実務の知識が最も厚く、かつ現場感覚を保っている時期ということになります。
3年以下は意外に苦戦している
注目したいのが3年以下の層です。若さで有利になりそうですが、年収の伸びは23万円、満足度も3.5と、全体の中で低い部類に入ります。
理由は事例を読むと見えてきます。公務員としての実績がまだ薄く、「第二新卒」として扱われるためです。ポテンシャル採用になるぶん、提示される年収も新卒に近い水準になります。
ただし、20代前半は取り返しがきくという点は押さえておく必要があります。年収の記事で見たとおり、20代は年収が上がる人のほうが多く、その後のキャリアで挽回できる余地があります。
20年以上は年収が下がる
20年以上の層は65件あり、年収の変化は平均-39万円。この層だけがマイナスです。年収が下がった人は51件にのぼります。
書類通過率も30.0%と最も低く、満足度も3.3でした。
公務員の給与は勤続年数に応じて積み上がるため、20年勤めた時点の水準に民間の中途採用で並ぶのが難しくなります。加えて、面接の記事で見たとおり、この年代は「部下を持つ立場からプレイヤーに戻れるか」を問われます。
では、いつ動くべきなのか
掲載事例の数字だけを見れば、8〜12年目が最も条件の良い時期です。ただし、これは「その時期まで待つべき」という意味ではありません。
注意したいのは、この集計が「実際に転職した人」の記録であることです。8〜12年目に動いた人の結果が良いのは、その時期に転職を決断できる状況にあった人が多い、という順序かもしれません。
また辞めた理由の記事で見たとおり、転職のきっかけで最も多いのは「異動があり専門性を積めない」でした。年数で判断するより、自分の専門性が積み上がっているかどうかで判断しているのが実態に近いようです。
年数より効くもの
掲載事例を横断して見ると、年数以上に結果を左右しているものがあります。公務員時代の領域を引き継げる転職先を選んでいるかどうかです。
未経験転職の記事で扱ったとおり、職種が未経験でも領域が同じなら年収は上がっています。逆に、領域も職種もすべて変えた転職では、年数にかかわらず苦戦する傾向がありました。
「何年目か」より「何を持って出るか」。掲載事例が示しているのはこちらのようです。
この数字を見るときの注意点
掲載事例は個別のケースであり、すべての公務員に当てはまるものではありません。同じ年数でも、職種、資格、担当してきた業務によって結果は変わります。
また、掲載しているのは転職した人の記録です。同じ年数で転職を検討しながら見送った人、活動して決まらなかった人の記録は含まれていません。
よくある質問
公務員は何年目で転職していますか?
転職に有利な時期はありますか?
3年以内に辞めると不利ですか?
20年勤めてからでも転職できますか?
何年目まで待つべきですか?
30代で転職するのは遅いですか?
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掲載事例には1件ごとに、公務員歴と転職後の結果が記録されています。所属・年齢・転職後の職種で絞り込めます。
