42歳・外務省専門職員からコンサルティングファームのコンサルタントへ転職した事例
- 転職満足度
- 3
- 転職時年齢
- 42歳
- 所属
- 専門職
- 公務員時代の職種
- 外務省専門職員
- 公務員歴
- 19年
- 転職先業界
- コンサル
- 転職後職種
- コンサルタント
- 年収
- 696 → 680万円
- 活動期間
- 6ヶ月
- 未経験転職
- いいえ
- 選考実績
- 応募15 → 書類通過6 → 面接4 → 内定2
公務員になった理由
大学で担当地域の言語と地域研究を専攻し、その知識を国の仕事に直接活かせる場として外務省の専門職を選びました。
公務員時代の仕事内容
外務省の専門職員として19年勤めました。特定の地域を担当する語学の専門家として採用され、在外公館での勤務と本省勤務を数年ごとに繰り返しました。担当地域の政治・経済情勢の分析と報告、要人往来や国際会議の準備、現地政府との実務的な折衝、邦人保護の対応などが主な仕事です。
転職を考えたきっかけ
専門職員として一つの地域を深く見続けられたことには満足していますが、40代に入り、数年ごとの海外赴任と帯同する家族の負担が重くなってきました。子どもの教育の区切りもあり、日本を拠点に働きたいという気持ちが強くなりました。担当地域の知見を民間で活かせる場があるなら、後半のキャリアはそちらに賭けてみようと考えました。
なぜその職種を選んだか
担当地域に進出する日本企業の相談に乗る形で、情勢分析と現地政府・関係機関とのつなぎ役を担うコンサルタントの仕事が、これまでの専門性と最も重なると考えました。特定の業界の知識より、地域そのものへの理解が価値になる領域を選びました。
転職活動をどう進めたか
公務員・官公庁出身者を扱う特化型のエージェントを2社と、コンサル業界に強い総合型を1社使いました。総合型はコンサルファームの選考プロセスには詳しかったものの、外務省の専門職の経歴をどう職務経歴書に落とすかは分からず、「戦略コンサルの選考は厳しいので事業会社では」という提案に終始しました。特化型の1社は、情勢分析の報告書作成を「調査・提言のアウトプット」、現地政府との折衝を「関係者間の利害調整」と翻訳し、地域特化のコンサルティング会社や商社系のシンクタンクなど、専門性がそのまま強みになる求人を選んでくれました。
面接で聞かれたこと
「役所の分析と、クライアントの意思決定を動かす提言の違いをどう考えるか」「年下の上司やチームで働くことに抵抗はないか」を率直に聞かれました。専門性は認めたうえで、民間のスピードと成果への向き合い方を確認されていると感じました。
公務員経験で評価されたこと
担当地域の一次情報にアクセスできる人脈と、複雑な情勢を短い報告書にまとめる構成力を評価されました。「その地域について社内で一番詳しい人材になってほしい」という期待で採ってもらいました。
内定先を選んだ理由
日本を拠点に、担当地域の案件に継続して関われる体制だったこと、そして専門性を評価した給与提示だったため、この会社を選びました。
転職後に感じたギャップ
役所では時間をかけて正確な分析を積み上げることが評価されましたが、コンサルでは「完璧でなくても期限内にクライアントが動ける材料を出す」ことが優先で、仕事の進め方を切り替えるのに苦労しました。組織の後ろ盾がなくなり、自分の名前で信用をつくり直さなければならない点も、想像していた以上に大きな変化でした。
公務員から転職して良かったか
海外赴任がなくなり、家族と同じ場所で腰を据えて暮らせるようになったことは、転職の一番の目的が果たせたという意味で満足しています。一方で年収は696万円から680万円へ16万円下がり、外務省で得ていた在外手当や住居の補助を含めると、実際の手取り感はもう少し下がりました。仕事内容も、地域の分析という核は同じでも、案件が取れなければ動けない民間の不安定さがあり、正直まだ完全には慣れていません。生活は取り戻せたが仕事の手応えはこれからという段階なので、満足度は3です。
公務員に戻りたいと思うか
制度上は戻る道もありますが、また数年ごとの海外赴任生活に戻ることになるため、家族のことを考えると現実的ではありません。
これから転職する公務員へのアドバイス
専門職として長く一つの分野を見てきた人は、その分野を必要とする民間の場所が必ずどこかにあります。ただ40代の転職は年収が横ばいか微減になる前提で考えたほうがよく、在外手当のような役所特有の手当を含めて生活費を計算し直しておくことをおすすめします。肩書きではなく「この地域のことなら任せられる」という具体的な看板を、辞める前に自分の言葉で用意しておくと動きやすいです。
